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【なぜ平方根は2つあるのか?】√と±のちがいを正しく理解しよう

目次

導入

前回の記事では、平方根は「2乗してある数になる“もと”」という意味だと説明しました。

でも「√9 = 3」だけで終わらせてしまうと、ある疑問が残ります。

「(−3)² も 9 になるのに、それはどこへ行ったの?」

そう、実は平方根には2つあるのです。この記事では、**「平方根は2つあるのに、√は1つだけ」**というポイントを整理していきます。


結論

「2乗して9になる数」は2つあります:

3² = 9、(−3)² = 9

→ この 3 と −3 を合わせて、「9の平方根」と言います。

でも記号としての √9 は「正の平方根」しか表しません。

√9 = 3(これだけ)
9の平方根は ±3(2つある)

この違いを正しく理解しましょう。


なぜ平方根は2つあるのか?

それは、「正の数の2乗」は、正でも負でも同じ結果になるからです。

2² = 4、(−2)² = 4
5² = 25、(−5)² = 25

→ だから「平方根」とは、「2乗して元の数になるもの全部」を意味し、基本的に2つあるのです。


なぜ√は1つしかないのか?

これは数学的な「記号のルール」です。

√(ルート)記号は、必ず正の数だけを表すと決められています。

なので:

  • √4 = 2(+2のみ)
  • 平方根は ±2(+2と−2)

→ 記号としての √ は1つだけど、「平方根」という考え方では2つある、と分けて理解しましょう。


よくある間違いと注意点

  • √9 = ±3 と書いてしまう: √記号は「正の平方根」だけなので誤り
  • 平方根と√を同じものとして扱う: 概念と記号の違いを整理しよう
  • 2乗と平方根を混同する: 2乗は1つ、平方根は2つという関係を押さえる

練習問題

問題1:次の数の平方根をすべて書きなさい(±で)

16 → ±4  
25 → ±5  
36 → ±6

問題2:次の√の値を求めよ(正の平方根)

√49 = 7  
√100 = 10

問題3:平方根の定義に合う式を完成させよ

√81 = ___(正の平方根)  →  81の平方根は ±___

まとめ

  • 平方根は基本的に2つある(+と−)
  • √記号はそのうちの「正の平方根」だけを表す
  • 「平方根」と「√」の意味の違いを理解することが大切
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この記事を書いた人

塾講師が伝える「中学数学の本質」
中学数学の「なぜそうなるのか?」を、現役塾講師の視点からわかりやすく解説。
計算ミスの原因、途中式の書き方、公式の意味など、つまずきやすいポイントを丁寧にほぐしていきます。

丸暗記ではなく「納得して前に進む」ことを大切に。
数式の意味が見えるようになる指導を目指しています。
このブログでは、

中1〜中3の各単元を段階的に解説
生徒がよく間違えるポイントを例に解説
塾現場での教え方や教材の紹介 など
現役指導者として日々の指導経験をもとに、学びやすさを第一に発信しています。

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