目次
導入
√4 や √9 のように、きれいに整数になる平方根もあります。
でも、√2 や √3 を計算してみると、こうなります:
√2 ≒ 1.4142135…(ずっと終わらない)
√3 ≒ 1.7320508…(これも止まらない)
「えっ、割り切れないの? じゃあどうやって使うの?」
そんな疑問を持ったことがある人に向けて、今回は**「無理数」**の意味と特徴を、平方根からやさしく解説します。
結論
√2 や √3 のように、小数で表すことができない数を「無理数」と呼びます。
- 割り切れない(有限小数にならない)
- くり返しもしない(循環しない)
- 分数でも表せない(a/b の形にできない)
→ だから「“理屈が通らない”数」=無理数と呼ばれます。
無理数とは何か?
無理数: 分数(a/b の形)で表せない数のこと。
例:√2、√3、π(円周率)など
対して、有理数: 分数で表せる数(整数も含む)
例:1/2、3、−5、0.75(=3/4)
つまり √2 のような数は「どこまでも続くけど、決まったパターンもない」から、近似して使うしかないということになります。
√2はなぜ割り切れない?
それは、「2乗して 2 になる整数(または分数)が存在しない」からです。
1² = 1
1.5² = 2.25(行きすぎ)
1.4² = 1.96(近い)
1.414² = 1.999396…(もっと近い)
→ どれも「ピッタリ」にならない。
つまり √2 は「近い数をかけて近づける」ことはできても、正確にかけて2になる数はないということです。
よくある間違いと注意点
- √2 = 1.41 と断定してしまう: 実際にはずっと続く近似値
- 無理数も分数で表せると思ってしまう: どんな a/b にしてもピッタリ一致しない
- 循環小数と無理数を混同: 循環小数は有理数、無理数は非循環で無限小数
練習問題
問題1:次のうち、無理数なのはどれ?
(1) √9 (2) √2 (3) 3/4 (4) π
→ 答え:(2)と(4)
問題2:次の数を近似値で表せ(小数第2位まで)
√2 ≒ 1.41
√3 ≒ 1.73
問題3:√の値が有理数になるのはどんなとき?
→ 答え:中身(√の中)が「整数の2乗」のとき(例:√4=2)
まとめ
- √2や√3は、分数では表せない「無理数」
- 無理数は、割り切れず、くり返しもせず、終わらない
- √の中が「きれいな2乗でない」とき、平方根は無理数になる
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