導入
中2までの確率では、サイコロやコインのように「順序を区別する事象」が中心でした。
中3になるとさらに一歩進んで、「順序を考えない場合」=組合せ を使った確率を学びます。
カードやくじ引きの問題に欠かせない考え方で、入試頻出分野のひとつです。
この記事では、組合せを使った確率の基本と例題をわかりやすく解説します。
この記事は中学数学「データの活用」シリーズの一部です。
👉 中1〜中3の流れを体系的に整理したまとめ記事はこちら
中学数学「データの活用」まとめ|中1〜中3を体系的に整理
ポイント
目次
組合せとは?
- 順序を考えずに選ぶ方法
- 記号で表すときは「(nr)(rn)」(n個からr個選ぶ)
- 計算式:
(nr)=n!r!(n−r)!(rn)=r!(n−r)!n!
(中学では式を覚えるより「考え方」を重視)
👉 サイコロ=順列っぽい数え方、くじ引き=組合せで数えることが多い。
例題①:赤玉5個・白玉3個の袋から2個取り出す
- 全事象=8個から2個選ぶ → (82)=28(28)=28 通り
- 有利な事象「赤玉2個」=赤玉5個から2個選ぶ → (52)=10(25)=10 通り
- 確率=10 ÷ 28 = 5/14
👉 「全体の組合せ」と「有利な組合せ」を分けて数えるのがコツ。
例題②:トランプから1枚引くとき、ハートを引く確率
- 全事象=52通り(組合せ不要)
- 有利な事象=ハート13通り
- 確率=13 ÷ 52 = 1/4
👉 1枚引きなら組合せを使わずに数えられる。
例題③:トランプから2枚同時に引くとき、同じマークが出る確率
- 全事象=52枚から2枚選ぶ → (522)=1326(252)=1326 通り
- 有利な事象=同じマーク(ハート13枚から2枚選ぶ、クローバー13枚から2枚選ぶ…)
→ (132)×4=78×4=312(213)×4=78×4=312 通り - 確率=312 ÷ 1326 = 52/221
👉 組合せの典型パターン。
注意点
- 「順序を区別するか」「しないか」を問題文で必ず確認する
- サイコロや連続試行は順序あり=表や樹形図
- くじ・カードは順序なし=組合せ
まとめ
- 組合せ=順序を考えずに選ぶ方法
- 確率=有利な組合せ ÷ 全体の組合せ
- くじ引き・カードの問題でよく使う
- 順序あり/なしを見極めるのがカギ
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