はじめに:「点を通る=代入できる」ってどういうこと?
一次関数の問題でよく出てくる言い回しが、
「この関数は点 (3, 5) を通る」
このとき、生徒の多くは「通るって…?」とイメージが曖昧なまま式を使ってしまいがちです。
ここで重要なのは、「通る」と「代入」の関係性をきちんとつかませること。
この記事では、それを言葉と計算で結びつける方法を紹介します。
ポイント①:「通る」とは、その点がグラフ上にあるということ
まず整理すべきはこの事実:
「通る」とは、その点がグラフの上にある=xとyのセットが成立している
つまり、y = ax + b の式において、
- 点 (3, 5) を通るとは
→ x = 3, y = 5 のときに式が成り立つ、ということ
ポイント②:「通る点は代入できる点」だと考える
この関係を強調するにはこう言うと効果的です:
「グラフを通る点は、式に代入してピッタリ成り立つ」
たとえば、y = 2x + 1 のグラフにおいて、
- 点 (2, 5) を通るか?
→ x = 2 を代入 → y = 2×2 + 1 = 5 → 成立!
→ だから (2, 5) はグラフ上の点
逆に、式に代入して成り立たなければ、その点は通っていないとわかります。
ポイント③:1点で1つの式が作れる
点を通るという情報は、式を作る上で非常に価値があります。
たとえば、
「点 (3, 7) を通り、変化の割合が2である一次関数を求めよ」
このとき、まずは y = 2x + b と書いてから、(3, 7) を代入:7=2×3+b7=6+bb=17=2×3+b7=6+bb=1
→ 答えは y = 2x + 1
このように、「1つの点は1つの式にできる」という考え方を定着させると、点の意味が一気に強くなります。
まとめ:「通る」=「代入して成り立つ」ことを徹底する
点 (x, y) を通るとは、「そのxとyを代入すると式が成立する」という意味。
この考え方は、関数全体の理解と、式の活用力の両方に直結します。
生徒には、式と点の関係を「計算でも図でも」イメージさせることで、「通る点」=「情報として使える点」という認識を持たせていきましょう。
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