はじめに:文章題になると手が止まる理由
式やグラフは扱えていても、文章題になるとこうなりがちです。
「xとyがどれかわからない…」
「何をどう式にしていいのかわからない…」
これは、関数の「関係性を見抜く力」が育っていない状態です。
この記事では、一次関数を文章題で使えるようにするための「読み取り〜立式」の流れを整理していきます。
ポイント①:「xを決めるとyが決まる関係」を見つける
文章題でまず探すべきは、
「xを決めるとyが自動的に決まる」関係
たとえば:
「ある商品の個数をx個買うと、合計金額y円になる」
このとき、x=個数、y=金額、という役割が自然に見えてきます。
→ この“従う関係”を見つけた時点で、関数の世界に入る準備が整います。
ポイント②:「2点の情報」があれば式が作れる
文章題にはたいてい、「xとyのセット」が2つ出てきます。
それを使って、変化の割合(a)と切片(b)を求めることができます。
たとえば:
「x=2のときy=7、x=5のときy=13」
- xの変化:+3
- yの変化:+6
→ a(傾き)= 6 ÷ 3 = 2
次に y = 2x + b に、どちらかの点を代入:7=2×2+b→b=37=2×2+b→b=3
→ 答えは y = 2x + 3
ポイント③:「aを求める → bを求める」の手順で固定化
どんな文章題でも、以下の流れで安定して式が作れます。
- xとyの対応するセットを読み取る
- 変化の割合aを出す(yの変化 ÷ xの変化)
- y = ax + b の形にして、代入でbを求める
- 式が完成!
この手順を口頭でも書面でも反復させておくことで、「読み取る → 考える →書く」の流れが自然になります。
まとめ:「関係を読んで式にする」力が一番の応用力
一次関数を文章題で使えるようになるには、
- 関係性を読み取る力
- 数値を式に変える力
- 計算の処理力
この3つの総合力が必要です。
でもその中でも一番大事なのは、
「xを決めたらyが決まる」場面を自分で見つけること。
ここができれば、あとはいつもの流れで式が完成します。
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