はじめに:「グラフから式を作る」が苦手な理由
一次関数の式を“グラフから読み取る”問題に対して、
「見た目はわかるけど、式にはできない…」
「どこをどう見れば a と b がわかるの?」
と悩む生徒は多くいます。
この記事では、**「どこを見ると a(傾き)や b(切片)が読み取れるのか」**を、手順として明確にしていきます。
ポイント①:「変化の割合」は“右に1、縦にどれだけ動くか”
傾き(a)を読み取るときの基本姿勢は、
「xが1増えたとき、yはいくつ増える?」
たとえば、2つの点が
- (1, 3) と (3, 7)
であれば、
- xの変化:+2
- yの変化:+4
→ 変化の割合(a)= 4 ÷ 2 = 2
グラフ上では「右に2、上に4動いている」として視覚的に把握させましょう。
ポイント②:「y切片b」はy軸との交点を読む
次に注目するのは b(切片)= y軸と交わる場所。
グラフが y軸(x=0)とどこで交わっているかを見れば、bの値が一目でわかります。
- たとえば y軸と3のところで交わっている → b = 3
- 原点を通っている → b = 0(つまり比例)
**「y軸との交点=b」**は、目で見てすぐ判断できるポイントです。
ポイント③:「グラフの形」から式の性格まで見抜けるようにする
慣れてくると、グラフの傾きの向きや、切片の高さを見るだけで「式のおおよその形」が想像できるようになります。
- 上がっていく直線 → a > 0
- 下がっていく直線 → a < 0
- y軸の上で交わっている → b > 0
- y軸の下で交わっている → b < 0
この“ざっくりした見立て”ができることで、検算やミス防止にもつながります。
まとめ:見るべきは「傾き」と「切片」の2か所だけ
一次関数のグラフを見て式を求めるとき、見るべきポイントは2つだけです。
- 傾き(a)= xの増加1あたりのyの増加量
- 切片(b)= y軸との交点の高さ
この2つが読み取れれば、式 y = ax + b は自動的に作れます。
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