目次
導入
展開公式をいきなり暗記するのではなく、「なぜそうなるか」を意味から理解したい。
その第一歩として、(a+3)(a+2)のようにカッコの中の左側が全く同じ形の式を使って、分配法則だけで展開してみましょう。
これが理解できれば、(a+b)²や(a−b)²などの展開公式もスッと頭に入ってくるようになります。
結論
(a+3)(a+2)を分配法則で展開すると:
(a+3)(a+2) = a×a + a×2 + 3×a + 3×2
= a²+2a+3a+6
= a²+5a+6
→ 真ん中の項(2a+3a)が合体して 5a になる構造をしっかり押さえましょう。
よくある間違いと注意点
- 交差項を1つしか書かない: a×2 と 3×a の両方を書くことを忘れがち
- 2a+3a のように「足す」理由が不明確: 両方に a が含まれるから同類項としてまとめられる
- (a+b)²との混同: 異なる定数の組み合わせと、同じ項を2回かける場合の違いに注意
似た形の練習で定着させよう
問題1:(x+4)(x+1)を展開せよ
(x+4)(x+1) = x²+x+4x+4 = x²+5x+4
問題2:(m+5)(m+2)を展開せよ
(m+5)(m+2) = m²+2m+5m+10 = m²+7m+10
問題3:(y+6)(y+3)を展開せよ
(y+6)(y+3) = y²+3y+6y+18 = y²+9y+18
→ どの問題も「真ん中の項」が2つの交差積の和になっていることに注目。
この形と展開公式とのちがい
(a+3)(a+2)は、公式で覚えるものではなく、分配法則で整理して得られる形です。
でもこの構造を理解できれば、(a+b)² のような公式も意味ごと納得できます。
→ 同じ項を2回かけたとき((a+b)²)のパターンは、次の記事で扱います。
まとめ
- (a+3)(a+2)のような形は、分配法則で自然に展開できる
- 真ん中の項(2a+3a)に注目すると、展開の構造が見えてくる
- この感覚が身につけば、(a+b)²や他の公式も理解しやすくなる
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