導入
二次方程式の文章題では、図形の面積に関する問題もよく出ます。
特に「動点(動く点)」によって変化する面積は、関数的な考えと式の組み立てが重要です。
この記事では、動点によってできる面積を文字で表し、それを使って二次方程式を作る方法を解説します。
例題:動点と面積
ある長方形ABCDがあり、点Pが辺AB上をAからBへ動いていく。
Pの位置をx cmとしたとき、三角形PDCの面積が24 cm²になるのは、xがいくつのときか?
※ AB = 10 cm, AD = 6 cm とする。
→ 三角形PDCの面積を文字で表す:
底辺 PD の長さ:x
高さ:AD = 6 cm
三角形の面積 = 1/2 × x × 6 = 3x
→ この面積が24になるので:
3x = 24 → x = 8
動点の位置 x が8のとき、三角形PDCの面積は24になる!
変化が複雑な場合
底辺や高さが「x を使って表される長さ」になる場合もある。
たとえば、高さが (x − 2) cm のように、x の式で表されることがある。
例:
面積 = 1/2 × (x − 1) × (10 − x)
→ 展開して整理すれば、二次方程式に!
ポイント
- 動点の位置を x とおく
- 底辺・高さを x を使って表す
- 面積の式を作り、与えられた値とイコールで結ぶ
- 展開・整理して二次方程式に
練習問題
問題1:
長方形ABCDで、点Pが辺AB上を動き、Pの位置をx cmとする。
AB = 12 cm, AD = 5 cm。三角形PDCの面積が30 cm²になるときのxの値を求めよ。
問題2:
底辺 (x − 1)、高さ (6 − x) の三角形の面積が5 cm²になるとき、xの値を求めよ。
まとめ
- 動点の面積問題は「動く位置を文字でおく」ところから
- 面積の公式(1/2 × 底辺 × 高さ)をそのまま活用
- 展開・整理で二次方程式を作り、解いていこう
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