目次
導入
方程式の文章題が苦手な生徒は、「文章のまま式にできない」のが原因です。
でも、実は文章題の多くは、言葉を記号に変換するだけで式にできます。
この記事では、2つの数の関係を扱った基本問題をもとに、「言葉→記号」のルールと指導のコツを紹介します。
特に、「文章を読みながら、頭の中で“簡単な式の文に言いかえる”力」が大きな武器になります。
まず押さえたい!よく出る言葉と記号の変換
言葉 | 記号 | 意味・例 |
---|---|---|
〜は〜 | = | 「合計は30」→「合計=30」 |
合わせて | + | 「AとBを合わせて」→「A+B」 |
より◯大きい | +◯ | 「Aより5大きい」→「A+5」 |
より◯小さい | −◯ | 「Aより3小さい」→「A−3」 |
◯の倍 | ×◯ | 「Aの3倍」→「A×3」または「3A」 |
● ポイント:「日本語の順番どおりに記号で置きかえる」感覚を持たせることが大切です。
例題:2つの数の合計が決まっている文章題
● 問題
「2つの数があり、大きい数は小さい数より5大きい。2つの数の合計は35である。小さい数を求めなさい。」
ステップ①:文章を「式の文」に言いかえる
頭の中でこう整理する練習をさせます:
- 小さい数を x とすると、大きい数は「x+5」
- 合わせて 35 なので、「x+x+5=35」
このように、「読みながら頭の中で“式っぽい文”に言いかえる型」を持つと、文章題が一気に解きやすくなります。
ステップ②:式を立てて整理
小さい数:x
大きい数:x+5
x+x+5 = 35
2x+5 = 35
ステップ③:方程式を解く
2x+5 = 35
2x = 35−5
2x = 30
x = 30 ÷ 2
x = 15
● 答え:小さい数は15、大きい数は20
まとめ
- 文章題は「言葉→記号」に変換する感覚がカギ
- 特に「〜は〜」→「=」、「合わせて」→「+」、「より◯大きい」→「+◯」のように、ルールをはっきり教える
- 読みながら頭の中で「簡単な式の文」に言いかえる習慣をつけさせると、どんな文章題も怖くなくなる
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