目次
導入
代金の文章題では、「1冊120円のノートをx冊買って合計720円」などの表現がよく出てきます。
このとき大切なのは、“1個あたり”という数量(単位量)を意識できるかどうか。
「単位量 × 数量 = 合計金額」という構造に気づけば、文章題はすべて“いつもの形”で読み解けるようになります。
文章題は「単位」で見るとわかりやすい
項目 | 意味例 | 単位の構造 |
---|---|---|
単位量 | 1冊あたり120円 | 円/冊 |
数量 | 何冊か(x冊) | 冊 |
合計 | 合計で720円 | 円 |
● つまり:円/冊 × 冊 = 円 という“単位の掛け算”になる。
→ これは「速さ×時間=道のり」や「単価×個数=代金」とすべて同じ構造です。
例題:代金の合計が決まっている文章題
● 問題
「ノートを何冊か買ったら、1冊120円で合計で720円になった。買ったノートの冊数を求めなさい。」
ステップ①:文を「式の型」に言いかえる
生徒に、まず頭の中でこう整理させましょう:
「1個あたりの値段 × 冊数 = 合計金額」
→ 「120 × x = 720」
この“式っぽい文”に変換できれば、文章題が一気に楽になります。
ステップ②:式を立てる
1冊の値段 :120円
冊数 :x
120x = 720
ステップ③:方程式を解く
120x = 720
x = 720 ÷ 120
x = 6
● 答え:6冊
指導ポイント①:「単位量 × 数量 = 合計」の型を徹底する
- すべての文章題はこの型で統一できる
- 「1個あたり〜円」「1秒あたり〜m」などの“単位”を見逃さないことがカギ
- この意識があるだけで、速さ・割合・濃度などすべてに応用できるようになる
指導ポイント②:「日本語の順番どおり」で式にする
「1冊120円で、x冊買ったら、720円になった」
→ 「120×x=720」
このように、**文章の流れと式の順序が一致していれば、生徒も安心して式を立てられます。
まとめ
- 代金の文章題は「単位量 × 数量 = 合計金額」の形に言いかえるのがカギ
- 「1冊あたり〜円」という単位の意味を理解できれば、式を自然に作れる
- 日本語の順番どおりに式を作る習慣をつけさせよう
- この“単位で考える力”は、速さ・割合・濃度など今後のあらゆる文章題で生きる
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