はじめに:「なんで“割合”って言うの?」と聞かれたら
「変化の割合」という言葉を聞いても、ただの暗記項目のように感じてしまう生徒は多いです。
でも本来これは、意味をちゃんと考えれば名前だけで納得できる概念です。
この記事では、数学の用語としてではなく、言葉の意味そのものから「変化の割合」の正体に迫ります。
ポイント①:「割合」=「比べられる数 ÷ 元の数」
まず前提として「割合」の意味をしっかり押さえましょう。
- 「割合」とは、比べられる数 ÷ 元の数
- たとえば「男子15人、女子10人のとき、女子の割合は?」
→ 10 ÷(15+10)= 10 ÷ 25
つまり、割合という言葉そのものが「基準と比べてどのくらいか」を示すものです。
ポイント②:「変化の割合」=「yの変化量 ÷ xの変化量」
では一次関数における「変化の割合」とは?
xがどれだけ変化したときに、yがどれだけ変化したか
これを割合で表すと…yの増えた量xの増えた量xの増えた量yの増えた量
これが「変化の割合」です。
特に xが1増えたとき、yがどれだけ増えるか を考えることで、関数の増え方のクセが見えてきます。
ポイント③:変化の割合はそのまま「a」になる
一次関数
y = ax + b
において、この「a」が変化の割合そのものです。
たとえば:
x | y |
---|---|
1 | 3 |
3 | 7 |
xが1→3(+2)で、yが3→7(+4)
→ 変化の割合は 4 ÷ 2 = 2
だからこの関数は「a=2」、つまり y = 2x + b の形をしているとわかります。
まとめ:「変化の割合」は“どれくらい変わるか”を表す名前
「変化の割合」という名前は、
- 変化した量を
- 割合として
- xをもとにして比べている
という意味がすべて込められています。
だからこそ、この言葉自体がそのまま計算内容を表していると教えることで、公式に頼らない深い理解が可能になります。
コメント